人生の切実さ

朝、雪だ。最悪の気分になりながら飯を食いに外に出た。雪は昔住んでた最悪の土地、福井を思い出すから嫌いだ。冬も割と過ごしやすくてご飯が美味しい最高の土地九州から親の転勤で寒くて暗い最悪の土地福井に引っ越したのは12歳の時だった。とにかく福井は最悪で福井弁にはイントネーションがなくて気持ち悪いし、給食には「すこ」とかいう謎の赤黒いグロテスクなミミズみたいなクソマズイ物体が出る。そういえば、修学旅行で間違えて違うグループの席についたら「ここはてめえのいていいところじゃねえんだよ!」と言われて悲しかった。福井なんて土地はこの世からなくなってくれ。

あのときは福井からとにかく出たくて東京へ自転車でプチ家出をしようとしたが、馬鹿すぎてとにかく南に行けばつくくらいの感覚で出たから入ってはいけない道路に入ってしまい保護され家に帰された。結局大学に全落ちして京都に浪人するのでなんとか福井から逃げることはできた。

予備校に入ると予備校全体が「いい大学に入らないと人生終わり!」みたいな空気があってずっとピリピリしててしんどかった。日曜に3時間漫画喫茶に行くのさえ罪悪感をひしひしと感じながら行っていた。あのときは情緒がおかしくて島耕作を読んで号泣していた。受験は数あるイベントの中でも一番頭がおかしくなるイベントだと思う。この間も人を刺した受験生がいたけど俺らのときもいたし自殺する人がいるせいで予備校ではスタッフ以外窓を開けてはいけなかった。

京都大学に入ったらもう、俺を脅かすものはなくなって安心仕切ってしまったのか。ひたむきさ、切実さのようなものがなくなってしまった。逆に何していいのかわからない。何がしたいのかわからない。そのままうつ病になって2年留年して来月卒業する。