京都で浪人していたとき、予備校の名物英語教師の講義ですごく記憶に残っている話がある。それは、鹿児島にある知覧特攻平和会館に「人間は正しいと思ったことはどんなことでもやってしまう」という言葉がある、というものだ。
前後の文脈もなくほんとにこれだけポロっと言った、ただそれだけの話なんだか、やけに印象に残っていて鹿児島に行く機会があったら知覧特攻平和会館に行ってみようと常々思っていた。
あの頃から8年ほどたったが、未だに行っていなかったので年末で暇だったので行くことにした。
これが知覧特攻平和会館の入り口だ。
館内は撮影禁止だったのでこれしか写真がない。大きさは広めの公民館くらいだった。
中に入ると特攻隊が実際に使った飛行機や、残した遺書など、様々な資料が展示されていた。
特攻隊の遺書は歴史の教科書で見たのと同じように残される家族に宛てたものや、勇ましい文言のものが多かった。
特攻隊の日常の写真を見ると案外笑顔で仲間たちと過ごしてたり犬と遊んでたりしている。そういうところを見ると時代が違っただけで自分と似ているところもあるなと思えてくる。
寄せ書きやなでしこ隊というお世話をする女の子たちが作ったマスコットキャラクターなどを見ると今の日本と感性もだいたい同じだと思う。
俺たちはさとり世代とか(もう言わないか)韓国ではN放とか言われて一世代前の普通が当たり前には手に入らなくなったが、戦争中のこの状況に比べたら圧倒的にマシだ。
手に入らないものに対して拗ねずに現実と向き合おうと思ったね。
平和会館を後にしてラーメンを食べた。普通においしい。
帰り道の展望台から桜島を見た、意外と平べったいんだな