purpledの日記

自由に生きればこの世の楽園

山手線、歩いて一周

最近、大学生が京都から佐世保まで歩いたり、プロゲーマーが仙台から弘前まで歩くなどと長距離の道を歩きとおす企画を耳にする。

僕も3月下旬に山の手線を歩いて一周したので、ここに書いておきたい。

きっかけは去年の10月くらい、知り合いのuiu(id:uiureo)さんと会って話したときに、山手線を歩いて一周するのがとても楽しいと教えてもらった。結構やりたいと思ったので、友人たちにやらないかと声をかけた。大学時代の友達のYさんとOさんが一緒にやってもいいよと言ってくれたので3人で歩くことになった。

                                             

新宿

大学で同じ寮に住んでいたYさんと出発(Oさんは途中で合流)。Yさんと自撮りする。人の自撮りに入るのは少し気恥ずかしいがうれしくもある。

 

代々木

代々木に到着。代々木ゼミナールを横目に代々木駅の写真を撮る。ただ一駅歩いただけなのに何か目的に向けて動いてる気持ちでいられて気分がいい。

原宿

ちょっと寄り道して代々木公園で軽く花見。普段僕は全く写真を撮らないという話をYさんにすると、彼女いない男の人はその傾向あるよね~と言われ図星だった。

竹下通りを始めて見た。人がいっぱいだ。今度観光しよう。

YさんがIKEA大豆ミートボールを食べたいというのでIKEAへ。おしゃれ家財を眺める。

渋谷

人が多すぎる。早く通り過ぎたい。人込みの中でもすいすい前に行ける人を見つけて、その人にピッタリくっついていけば前に進めることを発見した。

Yさんと写ルンですでエモくてかっこいい写真をいっぱい撮ろうという話になった。写ルンですはコンビニとか電気屋さんとかカメラ屋さんにあるらしいのだが、なかなかおいてなくて、コンビニで見つけたときはうれしかった。

恵比寿

おしゃれな川沿いの道で写真撮影した。

道中で行動食として買ったキンパを食べる。キンパの端は一番のごちそうらしい。それを知らずに一つだけもらうねといって端をもらおうとして、止められる。

目黒

これは目黒駅にいた時に思ったことではないが、Yさんといるのが本当に楽しすぎてなぜもっと大学生の時に仲良くしておかなかったんだろうと思った。

五反田

このあたりでOさんがそろそろ合流するという連絡が来た

大崎

Oさんと合流。ユンケルをいただく。エスタロンモカも摂取。ずんずん前に進んでいく。Oさんとは過ごした時間は短かったがYさんと同じように仲が良い友人だ。登山などをよくやっている。僕の周りの人間の中で一番くらい人柄がいいと思う。

品川

実はこの旅には時間制限があって、Yさんが朝の高速バスで帰るのでこのままのペースだとあまり余裕がないことが判明。やや早歩きで到着。たまたまきれいに見れた東京タワーとYさんと僕で写真を撮った。

高輪ゲートウェイ

Yさんがゆらゆら帝国の3×3×3を流しだした。軽快なリズムに合わせて次へ次へと進む。夜行性の生き物三匹も流してくれてちょうど今の僕たちみたいだなと思った。

田町

このあたりで足の痛みが最初の限界に達して少し長めに休憩をさせてもらった。出発前、テーピングというものを見よう見真似でしてみたのだが、うまく筋肉を支えられていない感じがしたので外した。

浜松町

Yさん「走った方が、早く着くかも」

僕「そうだね、走ってみる」

~200mほどジョギング~

Yさん「やっぱり無理かも」

僕「僕もそう思った」

新橋

足が痛い。痛みの増加幅も増えてきている感じがしている。なんらかの手立てを講じなければ足が壊れてしまいそうな気がした。薬局によって大きめのテーピングテープを買いOさんに巻いてもらった。Oさんはこういうのに慣れているので、本当に助かった。

有楽町

日比谷公園に寄り道。みんなで写真を撮る。

Yさんはオザケンの「アルペジオ(きっと魔法のトンネルの先)」が好きで、その歌詞に日比谷公園の噴水が出てくるのでぜひ見たいと言っていた。

しかし噴水はやってなかった。

東京

親切な方に三人の写真を撮ってもらう。

「東京駅」と書かれた場所がなかなか見つけられなくて、東京駅ともなると自分が東京駅とは言わないんだね、なんて話をした。

神田

神田にできたばかりの中華料理屋で休憩。これこれ~と言いたくなるオーソドックスな中華に大満足した。
僕は疲れで全然話さなくなっていたのだが基本的に楽しい気分だった。しかし、二人から見ると不機嫌だと思われてしまっていたみたいだ。時々こういうことがあるので気を付けたい。

秋葉原

神田からそれほどかからず、あっという間についてしまった。

目的がはっきりしていてただその目的のためだけに今の瞬間を生きられるのは気持ちがいい。普段の生活の中で、遊んでいても、ためになることをしても、絶えず自分が正しいことをしているのか分からず不安な気持ちになるが、今はそれを全く感じない。今この瞬間は自分がやっていることは全く正しいときっぱり言える。

御徒町

夜で人もいないし音楽をかけながらずんずん進む。

SOUL'd OUTの曲の「TOKYO通信~Urbs Communication~」をみんな知っていたのが嬉しかった。

上野

アメ横の中華屋台っぽい店先で写真を撮りあう。最初は恥ずかしかったが、案外楽しいものだ。

鶯谷

ラブホテル街を抜け少し行ったところで足の痛みが限界に達した。時間がないのは分かっているが、あまり無理をすると一歩も歩けなくなる。人通りの少ない道路でOさんにテーピングを巻きなおしてもらった。

Yさんは韓国の徴兵の話をしてくれた。韓国では徴兵が(一部)免除される理由として大きく3つあるらしい。それは同性愛者、宗教上の理由によって戦えない者、そして、偏平足の者。僕はこの山手線一周で知ったんだが、偏平足らしい。韓国の徴兵では40kmの行軍が偏平足の人は20kmに減らされると聞いたので、44kmの山手線一周は結構きついことだったのかもしれない。

日暮里

3駅を一つの単位として1クールなどと僕らは呼んでいた。どう数えようと残りの距離は変わらないのだが、あと何クールとか、もうすぐで何クール歩いたとか、そういう一見意味のないことが辛いときには心を支えたりする。

西日暮里

僕「ここまできたらさすがに一周はできそうじゃない?」

Oさん「わからないよ。魔の田端とか心臓破りの巣鴨とかラスボスが控えてるかもよ」

田端

これでだいたい山の手線の3/4を回ったことになる。Oさんの予言は中らずと雖も遠からず田端からは坂が多くなって上野とかに比べるとややきつめの道が多かった。

駒込

足の痛みはピークに達し、筋肉の痛みも出てきた。夜は春といえど冷え込み動いていないと汗が乾いて体温が奪われてしまう。僕たちは何も考えずにただ2本の足を交互に動かした。

巣鴨

巣鴨は案外、僕の地元と変わらない感じがした。東京、山の手線の沿線沿いといえどもそういうところもある。

大塚

のど飴をコンビニで買ってみんなで食べた。

池袋

ロキソニンなど、鎮痛剤が買いたかったが、薬局が開いておらず買えなかった。

目白

入り組んだ住宅地を通り抜けて目白駅に向かう。途中本当に歩けなくなって二人に支えてもらう。

高田馬場

鎮痛剤か風邪薬をOさんが買ってくれた。少し効いたかもしれない。

新大久保

ああ、帰ってきた俺らのふるさと新大久保駅。明洞キンパもさすがにこの時間はやってない。さあ、あと残すはあと一つの駅、新宿。帰ろう。

新宿

新大久保から新宿までこんなに道は長かったか。歌舞伎町のビルが見える。立ってるのがやっとだ。長かったが、なんとかたどり着くことができた。

 

Yさんと、Oさん、

完走できたのはお二人のおかげです。本当に感謝しています。